中国ヤマハからの逆輸入125ccスクーターのシグナスZ。超基本的なメンテナンスのエンジンオイルの交換です。エンジンオイルの交換はバイクに限らずクルマでもそうですが、排気量に関わらず最も基本的で超大事なメンテナンスと言えるでしょう。
シグナスZは中国ヤマハからの逆輸入車とはいえ、空冷4ストの125ccスクーターであることは国内産の他のスクーターと何も変わりません。水冷や空冷などの違いや、使うオイルの品質などでも多少は変わってくるかもしれませんが、125ccクラスのバイクで、オイルの銘柄に左右されずに安心して乗るならば、やはり3,000キロごとの定期的な交換を心掛けたいものです。
もちろん厳密に言えば、車種ごとの推奨交換時期や乗り方、使い方、季節などにも関わるので一概には言えませんが、まあ3,000キロごとに交換しておけば、どんな乗り方をしていても安心だろうな、といった感じですね。
では早速オイル交換をしたいと思います。
まずはオイル交換前に準備しておくものについてです。
自分の場合は、こんな感じです。
クレ5-56は、ドレンボルトが固くなっているときに予め吹いておくと、多少緩めやすくなるのでたまに使っています。
シグナスZの車体下部のドレンボルトは19ミリのソケットを使用します。
ちなみにシグナスZにはオイルドレンボルトは2つあります。
一つは車体左下部のクランクケースの下、センタースタンドの付け根あたりに真横にあります。私はシグナスZを購入して以来、いつもここからオイルを排出していました。昨年にオイル交換した時にボルトを見事にナメてしまったので、ボルトを社外品に交換済みです。なので赤いボルトになっています。
純正のボルトは黒だったかシルバーだったか忘れましたが12ミリのボルトでした。現在付いている赤い社外品のボルトは14ミリになっています。
そしてもう一つがエンジンの真下にあるドレンボルト。こちらはオイルフィルターの役目を果たす通称茶こしフィルターが付いています。
私は何故か購入以来1度もこのエンジン真下のドレンボルトからオイルを排出したことはありませんでした。定期点検の為に購入したバイク屋さんにメンテンナンスをしてもらったとき以外は、自分では1度もここから排出していなかったので、今回はこちらからオイルを排出したいと思います。
先程も言いましたが、ここのドレンボルトのサイズは19ミリです。
オイル交換の前には、エンジンを掛けて5分ほどしばらくアイドリングしてエンジンを暖めておくことを忘れずに!こうすることでオイルの抜けが良くなるんです。その後エンジンを止めてしばらく冷ましてからオイル交換を始めましょう。
さて準備が整ったので早速エンジンオイルの交換です。
と、いきなり問題発生です。
エンジン下部のドレンボルトは回すのが久しぶり過ぎて全く回りません。このままではナメてしまいそうです。
あ、そうだ!
最初は左の工具セット附属の短めのレンチで回そうとしたところ、硬すぎて回りませんでした。そこで「今度Vベルト交換を自分でやってみよう!」と思い買っておいたロングタイプのレンチ(写真右)があることを思い出したので、それを使ってみました。
やはりレンチにおいて長さは正義!
予めクレ5-56を吹いておいてから恐る恐る回してみると、、、。今までのは何だったのか!というくらいにスルッといとも簡単に回りました。テコの原理ですな。あまりにもあっさり回りすぎて「ヤバっ!ナメちゃった!!」って思ったくらい。
こういった長いレンチは1本持っておくと本当に重宝しますよ。
さて、ドレンボルトは回ったので後はオイルの受け皿をセットしなければばりません。
いつも使っている受け皿はエンジン真下のドレンボルトには不向きでした。受け皿がセンタースタンドなどが邪魔で全く入りません。
仕方ないので、廃油ポイをそのままエンジン下部にセット。そのまま廃油を受けてしまおうという魂胆です。さあ準備OK。そんじゃ廃油を出しちゃいますかね〜。とボルトを手で回してサッとボルトを引いたところ、、、。
Oh!MyGod!!なんてこったい?!神は私を見放したのか、、、。
いやあ、やっちまった!
本来のオイル交換のやり方としては、
まず最初にエンジンサイドのドレンボルトからオイルを排出し、その後でこのエンジン下部のドレンボルトを外して茶こしフィルターを清掃する
という流れが正解だったんです。
この後の廃油の処理、大変でしたね〜。オイル交換自体よりもはるかに時間が掛かってしまいましたよ。
さて廃油処理は置いておいて、とりあえず作業を続行します。
廃油の中から取り出したのが、この茶こしフィルター。シグナスZを購入して以来間もなく10年。初めてこの目で確認しました。さぞ鉄粉が付着しているかと思っていたんですが、ほとんど付いていませんでした。
これをパーツクリーナーで清掃しました。
説明書を見ると、この形で収納するようです。オイルが抜けるのを待ってから元に戻して締め込みました。
締め込むときはトルクレンチがあればいいのですが、持ってないので軽めに締めておきます。くれぐれも締め込み過ぎないように!軽めで充分です。また締め込むときは外すときに使用した長めのレンチは使わない方がいいです。あれだとオーバートルクになりやすいので。最初に回せなかった短めのレンチで充分。止まったなあ、と思ったところから軽くクッっという感じでOKです。
それでは購入しておいたオイルを入れていきます。本来スクーターのオイルは摩擦抵抗の少ないmb規格のオイルがいいのですが、あまり売っていないし、より手に入りやすいma規格の安いオイルを購入しました。近所のコーナンで買ったオリジナルオイルです。
ついでに安いオイルジョウゴも買っておきました。これがないととても入れづらいので。
シグナスZのオイル容量はピッタリ1リットルです。そのまま缶から注入出来て無駄がなくて良いです。
オイル注入口は、車体右側のマフラー付近にあります。
ここにこのようにオイルジョウゴをセットして、、、。
あとはオイルを注ぐだけ!
最後にオイル漏れがないか確認します。この後エンジンを掛けて、しばらくアイドリングしてからエンジンを切り、数分経ってからエンジンオイルの量を確認しましょう。この時にオイル注入口のフタにあるゲージを1度差し込んでからオイルの量を測ります。差し込むだけで締めないように!差し込んだだけのときに付着する量を測るのであって、回して締め込んだときの量は正確ではありません。
フタにあるゲージのアッパーラインとロアーラインの中間にあればOK。
それが確認できたら最後にキチンとフタを締め込んで終了となります。
やはりエンジンオイル交換後は、アイドリング、走行ともに全然違います。もう無茶苦茶スムーズで静かになりました。走っていて気持ちがいいですよ。安いオイルでも全然構わないので、125ccスクーターならば3,000キロごとにオイルを交換してあげれば長く乗ってあげられるでしょうね。
ちなみにこぼしてしまった廃油まみれのコンクリートには、油汚れに強いセスキ炭酸ソーダの粉末を撒いておきました。このまま数日間放置してから掃き掃除したらかなりキレイになって跡がほとんどなくなっていたのでオススメしておきます。
© 2021 ゲニスク